KBC-L2S(500mA×2/5V)でiPod touch放電状態からの充電テスト

※このテストはiPod touchで行ったもので、iPhoneでまったく同じ結果になるとは限りません。あらかじめご了承ください。
なお、iPhoneでの充電テストは明日行う予定です。


iPhoneの充電に関する電気的な話
http://d.hatena.ne.jp/donpyxxx/20080817/1218956262
【独走する?Club iPhone3G】

テストするに至る経緯

昨日エントリーした話題ではありますが、iPhoneの完全放電からの充電は500mA出力の外部バッテリーでは難しいのではないかという話がよく出ています。iPhone使っていて完全放電まではほとんどなったことがないんですが、普段の生活で10%切ることは結構ザラで、その都度、eneloop mobile booster(KBC-L2S)を用いてバッテリーの充電を行っていて特に問題を感じたことがありませんでした。完全放電のiPod touchiPhoneはUSB経由で充電出来ないのに公称値500mAのL2Sがなぜできるのかってのが非常で疑問で。。


というわけで実際に完全放電しきる直前の状態からの充電をやってみようと思います。ただ、手元のiPhoneを放電させるにはちょっと時間が足りなかったので、手持ちのiPod touchでやってみました。消費電力等、iPhoneは別物になりますので比較にならんかもしれませんが、明日にでもiPhone編もやってみようと思ってます。まずはそのプロローグということで。


※こんなもん本当なら出力端子から電流測れば一発で終わりの実験なのかもしれませんね。それが本当に500mAなのかそうじゃないのかをまず検証すべきだとは思うのですが、私はテスターを持っていません。


(実験開始)

実験で使うバッテリー

充電実験する外部バッテリーは「KBC-L2S」です。スペックは以下の通り。

確かに5V/500mAです。(*2という表記はありますが、max出力は500mAなのか*2の1000mAなのかがわからないです *2というのはUSBの出力系統が2系統あるという意味かも。つまりやっぱりmax500mAってことですかね。もしくは元々1000mAのものを2つに分けてるとか)

iPod touchを放電する

まずはmmBCPSβを使い、オートロックしない状態で放電を試みます。


残り10%を切りました。このあたりでも500mAでは充電は難しいとしているサイトさんもいます。


このモードになると電源入れてもすぐ落ちてしまいます。ここから何度も電源を入れてこの画面すら出ない状態になったときが本当の意味での「完全放電状態」だと思うのですが、実際のipod touchの機能的にはこの画面が出た時点ですべての機能が使えないという意味で、この画面が出たことをもってこの実験では「完全放電された」と判断しました。実際の利用シーンを考えるとこの画面が出たら「電池切れた」と思う。という意味です。Appleのヘルプでもこの画面が出ると10分程度AC電源からの充電が必要と書いてますね。

充電開始

さて、ここから満充電されたKBC-L2Sを接続します。接続してみると即座に先ほどの画面が出てきました。よく見ると、微妙に先ほどの画面と違うのがお分かりいただけると思います。電源が繋がっていると認識されているようです。

開始0分後


iPod touchの設定が「自動ロックしない」になっていましたので、この画面のまま、消えることがありません。もしかしたらそのまま完全にバッテリー負けして消えてしまうかなぁと思いつつしばらく見守ること2分弱。。

開始2分後


充電できてる〜!!HOME画面が現れました。右上のバッテリーアイコンにちゃんと稲妻が走っています。この挙動にはちょっと疑問点もあるのですが、確かに充電はできているようです。ここで、充電に専念させるためにスリープボタンを押して画面を消しました。それから20分経過。。

開始21分後


20%程度の充電が完了しています。とりあえずは充電負けしているという様子はないようですね。このまましばらく満充電を待ちましょう。

開始31分後


約半分まできましたね。この調子で満充電までGOGO!

開始102分後


ようやくほぼ満充電までこぎつけました。予想では1時間程度かなと思ってたんですが…。別に寝落ちしたわけではないんですよw

結論

KBC-L2SでのiPod touchの完全放電からの充電は「可能」と思われます。


今回の実験の最大の目的は「まったく充電できないのではないか?」というモバイルシーンに置いて致命的な状況を実験で使用したバッテリーで回復できるか?というのが私の一番知りたかったことなんです。ですから、実験開始2分の時点で個人的にはこの実験は「成功」と思っていました。


つまり最初に定義づけた「全機能が使えない状態」から充電することによって、「元の機能が使えるようになった」というところに意味があります。KBC-L2Sはその点では出力500mAでありながら、充電負けすることなく充電できたということは評価に値するのではないでしょうか?巷では「1000mAでなければならない」とは言われていますが、iPod touchに限って言えば、十分実用と言っても過言ではないと思います。(当然、本当の意味での完全放電しきった状態ではおそらくこのバッテリーでは回復不能だったんじゃないかと考えます。)


あとは同じeneloop mobile boosterの小型版である”KBC-L3S"との比較も試したかったというのもあります。同様の場面でL3Sを使って色々されてるサイトさんはいくつか見たことがありましたが、思うような結果が出ているところを見たことがなかったのと、ものすごく充電器本体が熱くなる、満充電できないといった、充電器側としての致命的問題も伝えられていたからです。

その点に関してはこの”KBC-L2S”そのような問題はまったくありませんでした。スペックだけ見れば「L2SはL3Sのデカさが倍で充電時間が倍になるだけでまったく同じもの」として捉えることもできそうですが、私が1ヶ月近く使った感じでは「逆にまったくの別物で非常に使える外部バッテリー」であると言えるんじゃないかと思ってます。

明日はiPhoneの実験をしてみます。ここまで長々と読んでくださった方がもしいらっしゃいましたら感謝します。ありがとうございました。

※あ〜疲れたw 寝ますw